皆既月食2011 ( ①部分食前編 ) ― 2011/12/11 18:00
観測地の愛知県小牧市は午後から雲が流れ込み、日没後いったん月が顔を出しましたが曇り空のまま半影食の時刻をむかえました。
前日まで星空の予報をしていた天気予報は一変し、21時から24時までの予報には雨マークが付いてしまいました。
気象庁の予報と天気図を再度確認してみたものの・・24時までは曇り‥皆既月食が見られる星空になることを信じ‥その時が来るのを待つことにしました。
19時40分に半影食が始まる前の月を撮影することが出来ました。しかし、このあとどんどん雲が流れてきて今日の主役は姿を隠してしまいました。
部分食の始まる21時45分には小雨が降りだし、スタンバイしていた観測用の望遠鏡は雨宿りの状態となり、雲の流れを見守るしかありませんでした。
22時13分‥雲が流れ雨も上がり、観測計画を大きく変更し経緯台にセットしたサブ機で雲間に見え隠れする部分食の記録を開始しました。
雲間に部分食の進んだ月が見え隠れし、2009年の日食の時もこんな感じだったと記憶が蘇りました。雲の中の月も綺麗でした(22時30分)。
当初計画していた赤道儀でのインターバル撮影は断念し、昔のように時計を見ながら経緯台で地道に記録していくことにしました。断念した赤道儀(GP+A80SS+X3)でのインターバル撮影は、絞り優先の自動露出(-2)で放置しておいたので、皆既食中の月は綺麗に写っていましたが、部分食の月は中途半端な露出になり使い物になりませんでした。失敗写真ですが恒星時追尾での合成写真を掲載しておきます。
ホントはこう写したかったのですが・・・http://www.astroarts.jp/photo-gallery/data/miuramasayuki/6634.jpg (astroarts参照)なかなか思うようにはいきませんね。
2011.12.10-11@高根展望台
皆既月食2011 ( ②皆既食編 ) ― 2011/12/11 19:00
皆既食が始まる23時ころには雲がほとんど無くなり、皆既食は始まりから終わりまで気持ちよく観察することが出来ました。
写真撮影に関しては、フィルムの時代とは違いデジタルカメラ(NEX-5)の液晶画面に映し出された皆既中の月は、天空の月の何倍もの明るさで表示され、色鮮やかに光り輝き、久しぶりの皆既月食を満喫させてくれました。
今年は大きな火山噴火もなかったのか、皆既中の月の色に黒ずんだ感じはなく、オレンジ色に近い赤銅色の素晴らしい色彩となりました。
①23:31 GP赤道儀+A80SS(400mm)+EOS Kiss X3 ( iso400 , 3.2s )
写真撮影に関しては、フィルムの時代とは違いデジタルカメラ(NEX-5)の液晶画面に映し出された皆既中の月は、天空の月の何倍もの明るさで表示され、色鮮やかに光り輝き、久しぶりの皆既月食を満喫させてくれました。
今年は大きな火山噴火もなかったのか、皆既中の月の色に黒ずんだ感じはなく、オレンジ色に近い赤銅色の素晴らしい色彩となりました。
①23:31 GP赤道儀+A80SS(400mm)+EOS Kiss X3 ( iso400 , 3.2s )
②23:31 TA+Kenko63-540(540mm)+Sony α NEX-5 ( iso3200 , 1s )
皆既中に小さな星の星食があったようです。下の写真の月の上部に小さな輝きがあるのを確認できますでしょうか?月は牡牛座の中を通過しています。この写真は23時10分に撮影したものです。上の写真で小さな星の動きがわかると思います。
皆既中の楽しみはこれだけではなく、皆既中の月と合わさって共に輝く星たちも素晴らしい競演を演じてくれました。ちょうど冬のダイヤモンドの中に皆既中の月があり、それらの星たちと木星(画面右上)が明るさを増していました。
皆既食は23時05分から23時58分まででしたが、雲ひとつかかることなく素晴らしい皆既月食を満喫することが出来ました。メインの観測機材となるはずだったGP赤道儀は出足を挫かれ自動露出にしたまま放置してしまいました。
2011.12.10-11@高根展望台
皆既月食2011 ( ③部分食後編 ) ― 2011/12/11 19:30
23時58分に皆既食が終わり、残すは後半の部分食と半影食です。デジタルカメラではフィルムに写りにくかった本影部分の赤色がとてもよく写るので、フィルムで記録していた頃とは方針を変えて、影の部分を暗くせずに本影部分の変化がわかるように撮影してみることにしました。地球照とは違い本影部分の赤銅色はこの時にしか見ることが出来ないので、影の色の変化にも注目したかったのです。
①23:57
①23:57
②24:20
③24:35
③24:50
④25:05
25時18分に部分食が終わり月全体が半影食となりました。時間の経過とともに月齢15を過ぎたばかりの月は光度をどんどん増して眩しいほどに輝きはじめ ました。観測中の気温は終始8~9℃と今年一番の冷え込みとなった前夜とは打って変わって、風もなく過ごしやすい気候でした。
⑤25:22
⑥25:47
⑦食後の満月
2011.12.10-11@高根展望台
皆既月食2011.12.10 ― 2011/12/11 21:30
昨年12月の皆既月食は曇り空で見ることが出来ませんでしたが、今年の皆既月食は太平洋側を中心に全国的に晴れ間が広がり、各地で観測することが出来たようです。愛知県小牧市では部分食が始まる時刻に小雨が降りだし、撮影計画を変更せざるを得ませんでしたが、徐々に天候は回復し、皆既食の始まる時刻には好天となり、美しい赤銅色の月を楽しむことが出来ました。撮影に関してはホワイトバランスを全て太陽光に設定して撮影しています。
(25:22)- 24:40 - 24:05 - 23:32 - 22:57 - 22:22 -(21:25)
上の合成写真はTA経緯台で固定撮影した月を回転させて編集したものです。赤道儀で撮影する計画を立てていましたが、降雨のため計画を変更しての観測でした。
以下の3枚の写真は、部分食前半の写真、皆既中の写真、部分食後半の写真を時系列に編集してみました。今後の参考になれば幸いです。
上の合成写真はTA経緯台で固定撮影した月を回転させて編集したものです。赤道儀で撮影する計画を立てていましたが、降雨のため計画を変更しての観測でした。
以下の3枚の写真は、部分食前半の写真、皆既中の写真、部分食後半の写真を時系列に編集してみました。今後の参考になれば幸いです。
上の画像を処理すると本影に沿った部分が青い帯になっているのが確認できます。少し荒い画像処理になりましたがクリックして拡大画像で確認してください。
今回メインの観測機材は、サブ機として準備しておいた天体望遠鏡(Kenko63-540)にソニーNEX-5を取り付け、カートンのTA経緯台にセットしたものになりました。
ぱたぱたアニメでGIF動画化してみました↓画質はすごく低下してしまいました(^-^
2011.12.10-11@高根展望台
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