皆既月食(ターコイズ・フリンジ) ― 2014/10/08 23:30
皆既月食の月の色は『赤銅色』と決まっていますが、火山の噴火があった年は火山灰の影響を受けて薄黒い赤色になることは知られています。赤銅色になる仕組みは、下の図で示すとおり太陽からの光が地球の大気の影響を受けて屈折するため、地球の影の中央部では赤い波長の光の影響で『赤銅色』になるということです。地球の大気がプリズムの役目をしているからです。
ターコイズ・フリンジ(Turquoise fringe)とは、トルコ石の色をした縁飾りという意味になり、画像検索するとトルコ石の装飾品や衣装が表示されます。皆既月食においては太陽の光が地球の大気で屈折するときにオゾン層で屈折された外側の青い光が月の表面に映し出される現象をいいますが、まだ知名度が低くこれを観察する人は少ないようです。
フィルムカメラで記録していた時代は、主にモノクロで記録することが多かったことと、デーライトのカラーフィルムでは感光する波長の範囲が限られていたので確認されることはありませんでした。2008年に NASA Science が皆既月食の時に月が赤とトルコ石ブルーに変わるだろうと報じました。これが最初の報告だと思います。
ターコイズ・フリンジは日本ではブルーベルトと呼ばれたりもします。デジタルカメラのホワイトバランスは太陽光にせずAWBで撮影すると記録することができる確率が高いようです。撮影後に彩度と明度は調整しますが、記録するための特殊なフィルターや装置は一切不要です(19:04、iso200、2秒)。
19:14 彩度・明度を調整することで青色を強調することができます。
19:53 皆既中の月は赤銅色(ホワイトバランスは太陽光で撮影)
19:53 上の写真の色を分解してみると‥ほんのり青色が‥
20:08 雲の中の月
20:28 雲の中の月
参考:2011.12.10-11に記録したもの
@高根展望台
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