アイソン彗星近日点通過2013/11/29 23:00

日本時間2013年11月29日午前04時09分(世界時2013年11月28日19時09分)にアイソン彗星が太陽の一番地近くを通過した。早朝のニュースでも最接近したことを笑顔で報じていたが、ネットで調べてみると「NASAが完全崩壊?と報告」と?マーク付きで報じられていた。

この日の東京での日の出時刻は06時29分ころ、アイソン彗星の出は09時30分ころで、当然ながら日の出前の観察はできない。当初の計画どおり出勤前の太陽と日没時の空を撮影してオバケが写っていないか確認することにした。

出勤したら職場の同僚から「残念なお知らせ」があり、アイソン彗星の消滅の知らせを受けた。ネットで調べてみると「NASAが太陽観測衛星による観測結果として、太陽に接近した前後に崩壊し、蒸発したとみられる。」との記事があり、お昼のニュースでも報じられた。






2013.11.29.08:24


2013.11.29.16:19


2013.11.29.16:23


2013.11.29.16:43 地球の影(ビーナスの帯)

雲一つなく良く晴れた「日の出直前」あるいは「日の入直後」の数分から10数分までしか観察できない、見られる機会がかなり少ない現象です。影ですので太陽の反対側に出現します。 朝なら西側、夕方なら東側です。

理論上は毎日起きている現象なので特に珍しくはないが、①360度の方向で地平線付近まで見晴らしがかなり良いこと、②快晴で雲があまり無いこと、③遠くの景色まで見渡せる大気の透明度が良い日であることであること‥が揃わないと綺麗に見る事が出来ません。

            羽田空港国際線ターミナル

帰宅後、午後9時からのNHKnewsWatch9ではトップでNASAのSOHO(Solar and Heliospheric Observatory、太陽・太陽圏観測衛星)が記録したアイソン彗星の映像を報じた。

完全消失かと思いきや、崩壊し、その多くは蒸発したものの、完全には消失していなかった。その一部はSOHOが記録した映像のとおり尾を引いて写っている。残念なことは都市部での観測が難しくなったことだ。

ガッカリしたのは多くの天文学者や天文ファンだけではなく、関連書籍を扱っている本屋や彗星観測ツアーを企画している旅行会社、双眼鏡などを扱っている光学機器メーカーなども残念がっていることだろう。

ニュースでは伝えられなかったが、アイソン彗星の崩壊に伴い、12月4日に放送を予定していたNHKスペシャル「遭遇!巨大彗星アイソン」のタイトルがNHKスペシャル「宇宙生中継 彗星爆発 太陽系の謎」と変更となった。













            アイソン彗星近日点通過